【まるで千と千尋の世界】川面に反射する幻想的な重慶夜景のシンボル
アクセス
洪崖洞(ホンヤドン)は渝中区の千厮門大橋の麓に位置します。
最寄りの地下鉄の小什字駅9番出口から徒歩で約7分、解放碑からは徒歩10分です。
入場料は無料です。
歴史
洪崖洞は別名”洪崖門”とも呼ばれ、歴史は紀元前314年に遡ります。
当時秦の宰相だった张仪(張儀、魏の生まれ)によって重慶で初めて城が築城されました。
三国蜀漢の時代(西暦226年)には二回目の築城が行われました。
当時の重慶は人口が少なく、山で石を採掘する大規模な築城は困難だったため、土木建築が採用されました。
重慶の山間の地形や河川が交差する地形から、元々重慶は防御力の高い都市でした。
しかし南宋の時代(西暦1238年)には北方地方で元(モンゴル帝国)が中国北方で勢力を強め、南下を始めました。
元の軍は騎馬や弓矢を巧みに使い、高い統率力から野戦では敵なしでした。
また火薬をいち早く戦場に取り入れており、攻城戦も得意としていました。
そこで重慶は元の侵攻に対抗するため3回目の築城を行い、燃えやすい土木建築から更に強固な石造りに変わりました。
元の侵略に耐えた後、明の時代(1371年)には第四回目の築城が行われ、17の城門が造られました。
敵国の侵攻に備え17の城門のうち8つの門は常時閉ざされたままでした。
洪崖門はそのうちの一つです。
近代の発展
内戦が終わり重慶に平穏が訪れてからは徐々に人口が増加していき、洪崖洞には多くの家々が建てられました。
2002年には重慶の歴史を伝える洪崖洞を観光地とするための再開発が始まり、住民は他の地区に移動しました。
洪崖洞の崖下には大きな洞窟があることから”洪岩洞”とも呼ばれます。
また古くから洞窟の中に仙人が住むという伝説が伝えられ、”神仙洞”とも呼称されます。
現在は洪崖洞は中国のAAAA級旅行地に選出され重慶でも有数の観光地となっています。
映画、「千と千尋の神隠し」に出てくる温泉屋敷のモデルは台湾だそうですが、どこか似ています。
川面に反射する金色の洪崖洞には見慣れたはずの地元民でさえいつも目を奪われます。
今日の洪崖洞では城塞都市として栄えた重慶の名残と住民の暮らしの知恵を体験できる他、多くのお土産屋さんやレストランを回ることが出来ます。
洪崖洞の出店では重慶名物の小吃(軽食・スナック)や名産品が多く売られているので、重慶を知るための最初の観光地としておすすめです。
また、別の階に移動するための無料のエレベーターもあるので足腰の弱い方でも安心です。
食事抜きであれば散策の所要時間はおよそ1時間~1時間30分ほどです。
日が落ちる前に訪れて買い物や買い食い、昼間の風景を楽しみ、日が落ちてからレストランで夕飯と夜景をセットで満喫するのがおすすめです。
基本情報
洪崖洞自体は24時間入場可能(チケット不要)ですが、ライトアップは日が落ちてから点灯し、23:00には消灯します。また多くのお店が23時前に閉店します。
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