【超激辛&超美味しい中国のザリガニ料理】絶対にビールが止まらなくなる味
麻辣小龙虾
麻辣小龙虾(マーラーシアオロンシア)とはザリガニを唐辛子をベースにしたソースで炒めた湖南発祥の料理です。
”龙”は中国語で”龍”を表し、”虾”は海老のことです。
海老が小さな龍に見えることからこの名称がつきました。
せっかくなのでここではザリガニのことを小龙虾と呼びます。
中国では近年小龙虾が大ブームで、各地に小龙虾専門店が乱立しています。
広大な中国で一つの料理がこれほど一気に広まることは稀です。
小龙虾料理の目新しさと衝撃的な香りと味が流行のきっかけでしょう。
またSNSで小龙虾を食べる動画が拡散したのも背景にあります。
重慶でも小龙虾店が急増しています。
重慶しばしばのYoutubeチャンネルもよろしくです↓
小龙虾の生態
さて小龙虾と聞いて多くの人が思い浮かべるイメージは”汚い”や”臭い”でしょうか。
日本でもお馴染みの小龙虾は汚水で生息し、道端の排水溝でもよく見かけます。
体を覆う殻は外敵から身を守るため非常に硬く、両手のハサミは強力です。
小龙虾は雑食で環境適応力が高く、生息する地域の生態系では上位に立ちます。
食欲も旺盛で、食べ物がなくなると共食いをはじめます。
もともと小龙虾は1918年にアメリカから日本に持ち込まれ大繁殖しました。
そして1929年に日本から中国に持ち込まれました。
小龙虾の匂いの原因は下水とその雑食性にあります。
中国で料理に使われる小龙虾はすべて食用で、きれいな淡水で育てられます。
小龙虾は体内で水を浄化する機能を持っていて、水槽はきれいになります。
栄養価の高い餌を与えられ浄水で育った小龙虾は臭みが少なく、体長5㎝~12㎝まで成長します。
子供の小龙虾の体は黒く、成長するにつれ赤みが増していきます。
海老と比べて小龙虾は頭が全長に占める割合が高く、食用部分は胴体の身(小指の第一関節ほど)と両手の爪肉のみです。
調理法
養殖された小龙虾は主に炒めて調理されます。
特に小龙虾を麻辣味で炒めた麻辣小龙虾は中国全土で大人気となっています。
内陸部の湖南で考案された麻辣小龙虾のレシピは小龙虾・乾燥唐辛子・花椒・ネギ・生姜・パクチー・ニンニク・八角・シナモン・生醤油・老醤油・赤砂糖・塩・アルコール度数の高い料理酒です。
調理法は生姜や料理酒に漬けた小龙虾を上記の調味料と中華鍋で炒めるだけとシンプルです。
出来上がった麻辣小龙虾はきれいな赤色をしていて、かぐわしいニンニクの香りがします。
食べ方
麻辣小龙虾は熱々の状態で食べるとひときわ美味です。
しかし硬い殻は高温なので、手で触れば火傷してしまいます。
かと言って手を使わずに口で殻を割ろうとすれば歯が欠けます(注意!)
なので麻辣小龙虾の食べ方にはコツがあります。
小龙虾のレストランでは普通ビニール手袋が料理と一緒に提供されます。
まずティッシュで利き手ではない方の手の、それぞれの指の先端を巻きます。
その上からビニール手袋をはめれば、片手で熱い殻触り、もう片方の手で箸を使いながら殻を剥くことができます。
片手で剥くのが難しければ、両手にはめるのも有効です。
箸で食べるのが面倒であれば、手でそのまま食べてもマナー違反には当たりません。
すべて両手で殻を剥いてしまってから落ち着いて箸で食べるのも良いですね。
剥いた殻はテーブルの下にバケツに放り込みます。
どうしても手やテーブルがソースや油で汚れてしまうので、多少汚れても大丈夫な服を着ていくことをお勧めします。
殻剥き職人
また昨今の小龙虾の大ブームによって誕生した職業が小龙虾の殻剥きです。
各テーブルに専属の殻剥き職人が立ち、次々と高速で熱い小龙虾を剥いていきます。
ゲストはテーブルや手を汚すことなく小龙虾を楽しむことが出来ます。
カニよりも身の小さい小龙虾を剥くのは一苦労で、何より殻が高温なため職人は手袋をしていても火傷をおうことがあります。
しかしその分給料は高く、若者に人気のバイトとして急成長しています。
個人的には自分で殻を苦労して剥いて、身をたっぷり麻辣ソースに浸してから口に運ぶのが醍醐味だと感じます。
特徴
小龙虾の味と触感は海老やシャコに似ています。
海老を食べるときの様に、剥いた小龙虾の頭を吸うと濃厚な旨味が広がります。
麻辣小龙虾で一番おいしいのは頭のミソの部分と言う人も少なくありません。
重慶の麻辣小龙虾は特に辛みが強く、大袈裟ではなく、一口食べれば強烈な”辛み”と”旨味”が脳を刺激します。
火鍋に慣れた重慶っ子にとっても麻辣小龙虾はとても辛みの強い料理です。
初めての場合は微辣(ウェイラー)か小辣(シアオラー)をおすすめします。
麻辣小龙虾は一度食べれば病みつきになる味で、中国各地に瞬時に伝播したのも頷けます。
お酒を飲む人にとって麻辣小龙虾は最高の肴で、ビールが止まらなくなります。
重慶の辛い料理に舌とお腹が慣れてきた頃には、麻辣小龙虾にぜひ挑戦してみて下さい!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません