【ピリ辛一口水餃子】火鍋の本場重慶で大人気のおやつ

2024年12月3日重慶抄手

紅油抄手

紅油抄手

紅油抄手(ホンヨウ チャオショウ)は重慶や四川名物の小吃(軽食)です。

見た目は水餃子や雲吞(ワンタン)と似ています。

しかし餃子や雲吞の皮が円形なのに対して、抄手の皮は正方形をしています。

  • 包み方も特徴的で、まず正方形の皮を片方の手にのせ、もう片方の手で四辺に薄く水を塗ります
  • そして皮の中央に餡をスプーン一杯分のせます
  • それを角を合わせるようにして半分に折りたたむことで、枕のような長方形が出来ます
  • 角をくっつけた側をA辺、元の中央線側をB辺とします
  • A辺が上にくるように枕をまな板に水平に置きます(まな板に立てない)
  • そして手前に来ているB辺の2つの角の片方に軽く水を塗り、両角を体の方に手前に引いて合わせます
  • するとA辺の角が横に引っ張られて、アワビ(又は花びら)の様な形になって完成です

餃子にひだを付けるよりずっと簡単です。

職人となると全て手の上で行い、高速で抄手を量産していきます。

おそらく抄手の自動生産機を作っても重慶や四川では売れないでしょう。

中国の北方料理である餃子や中国南部・香港などで人気の点心とはまた違った抄手が重慶や四川ではより親しまれています。

具材とスープ

餡の具材は主にミンチにした豚肉です。ワンタンの様にエビは入りません。

豚肉に混ぜる野菜は多くても一種類(ネギ・白菜・ニラ・キャベツ等)ととてもシンプルです。多くのお店ではオーダー後に抄手を大釜で茹でます。

そしていよいよ紅油の出番です。
紅油とは醤油ベースのタレで、代表的な材料は生醤油、老醤油、お酢、ラー油、塩、胡椒、ニンニクです。

抄手自体はシンプルなため、他店との違いが最も出るのは紅油です。
長年継ぎ足したタレを使う店や独特な調味料を使う店など、それぞれ隠れたレシピを持っています。

茹で上がった抄手をお椀に取り、店自慢の紅油と鶏がらスープをかけて紅油抄手の完成です。

見た目は透き通った鶏ガラスープにほんのり紅油の赤色が滲み出ていて、ほのかな香りが漂い食欲をそそります。

熱々の紅油抄手をフーフーしながら口に放り込めば、まず薄皮にたっぷり詰まった豚肉の旨味を感じ、すぐに紅油の醤油ベースの豊かな風味と辛みが広がります。

辛さは通常控えめで火鍋ほどの激辛な紅油は稀です。
そのため重慶や四川以外の地方から来た観光客の口にもよく合う料理として人気です。

ただし卓上にはタレやラー油が置いてあるため、地元の人の中にはたっぷりと”追い紅油”する強者も珍しくはありません。

人気の小吃

紅油抄手は薄皮と簡素な具材のおかげか、女性でもつるんと7~8個は軽く食べられてしまいます。

重慶では朝食や午後のおやつになっているのも納得です。
値段も手ごろで10個で12元くらいで、学生が帰宅途中に買い食いするのも定番です。

重慶にはこうした低価格で手軽で美味しいものが沢山あるので、重慶人が食べるのが大好きになり、食の都として有名になるのも頷けます。

しかしその割に街を歩いていて太った人が少なく感じるのは辛い料理のカプサイシン効果なのか、坂が多い街並みのおかげか、よく運動をしているからか、はたまた気のせいなのかは謎です。

火鍋を囲んだ宴会やお酒のすすむ激辛料理のせいでビール腹の人が多いのはまた別の話(^^;

重慶で抄手の看板を見つけたときには是非気軽に入ってみてください。
でも美味しいからって食べすぎには要注意です!

解放碑に30年以上店を構える抄手の名店はこちら

2024年12月3日重慶抄手四川の餃子

Posted by Shiba Shiba