重慶の基本情報

2024年12月3日お役立ち情報, 基本情報

場所

重慶市は中国の西部、四川盆地東部に位置し、西には成都を省都とする四川省、東には湖北省と湖南省が広がります。

重慶は中国に4つある直轄市の一つ(他は北京市、上海市、天津市)で、面積は82,400㎢(北海道とほぼ同じ)。

広大な重慶市には26の区と8つの県、4つの自治県が存在します。

地理

重慶の独特の景観を形作っているのが市の中心部で交わる嘉陵江(かりょうこう)と長江(ちょうこう)です。

甘粛省に源流を発する嘉陵江は長江の支流の中でも最大の流域面積を持ち、陝西省や四川省を通り、重慶で長江に合流します。

嘉陵江は古くは 渝水(ゆすい) や閬水(ろうすい)と呼ばれ、その名残から現在でも重慶の略称で”渝”が使われています

人口

重慶市の人口は約3000万人であり、これは東京23区のおよそ3.2倍に匹敵し、中国国内で第五番目の人口を誇る中国西部の大都市です。

通勤時には市の中心部に人口が流れ込み、大渋滞が発生します。

地名の由来

現在の重慶(重庆)という名前は1189年に南宋の光宗によって”双重喜庆”、即ち”縁起の良い事が重なる”ようにという願いを込めて名付けられました。

重慶は今日でも“渝”や、”霧の都”、”山城”、”橋の都”など様々な愛称で呼ばれます。

また”美人の都”や”火鍋の都”としても知られています。

歴史

古代重慶に位置していたと伝えられる巴(ば)国は秦によって滅ぼされ、秦の26代君主の恵文王(紀元前316年)の時代に張儀(魏の生まれ。秦の宰相として活躍)が現在の重慶を訪れ、朝天门の付近に城を築きました。

南北朝時代に宋によって”渝”と命名され、1189年南宋の時代には重庆(重慶)という名前が付けられました。

築城から今日に至るまで、重慶は実におよそ2336年もの歴史を刻んでいます。

詳しい歴史は【重慶の歴史】其の壱【重慶の歴史】其の弐をご覧下さい。

経済・産業

日中戦争時に中国国民党が南京から重慶に首都を移し産業が発展。

中ソ対立時には内陸部である重慶に工業の拠点が移されたため、重慶では様々な産業や工業が栄えました。

しかし1980年代以降、上海などの沿岸部地域の開発が進む一方で重慶は衰退していきました。

近年は西部の一大都市として豊富な人口や規模を活かし、積極的に外資を誘致するなどして、市内総生産中国第5位の経済発展を遂げています。金融センターも目下建設中です。

言語

重慶では方言の重庆话が話されます。重慶の方言は比較的普通話(北京方言)と似ています。

現在は普通話を学校で教わるので、若年層は重庆话と普通話の両方を話すことが出来ます。

重慶では若い年代は英語を話せますが、街中でのショッピングや飲食店では英語はあまり通じないものと考えたほうが安全です。

四季

  • 春(3月~5月):日中平均気温は15℃~20℃程度と暖かいですが、朝夕の寒暖の差が激しく、頻繁に濃霧が発生し街全体が霧に包まれ幻想的な風景が広がることから”霧の都”と呼ばれます。
  • 夏(6月~9月): 平均気温は30℃にも上り40℃を超す日も珍しくなく、重慶は武漢と南京と並び”中国三大かまど”として有名です。安全のため気温が37℃を超えると学校が休みになります。
  • 秋(10月~11月):平均気温は20℃程度に落ち着き涼しくなります。雨季は続くものの晴れの日が多くなり、比較的過ごしやすい日が続きます。
  • 冬(12月~2月):雨も減り平均気温は10℃くらいまで下がります。気温がマイナスになることは滅多にありませんが、人によっては厚手のコートや手袋を使います。

アクセス

重慶には重慶江北国際空港、 黔江武陵山空港 、万州五橋空港、重慶巫山空港の四つの空港があります。

中でも重慶江北空港が最大で、2017年8月には第3ターミナルがオープンしました。

空港から市内のアクセスは【重慶江北空港 ⇔ 市内 アクセス】をご覧ください。

日本からの直行便は春秋航空が関空から、中国国際航空が成田と那覇から発着しています(2020年3月現在)。

航空券は東京・大阪発ならオフシーズンで往復1万5千円程度、オンシーズンで2万5千円程です。飛行時間は約5時間、時差は1時間です。

日本発のツアーや現地発のツアーをお探しの方は【重慶・成都おすすめツアー8選】をご覧ください!

他の都市を経由する場合は上海経由や香港経由がメジャーなルートです。

重慶ではバスや地下鉄、モノレールが発達していて、更に重慶独特の移動手段としてケーブルカーがあります。バスや地下鉄の乗り方は【重慶の公共交通機関の使い方】で詳しく紹介しています。