【火鍋温泉】本場の火鍋は食べるものではなく入るもの?重慶の真っ赤な温泉

2024年12月3日ロンハン温泉城

中国の温泉事情

近年多くの中国人観光客が日本を訪れています。

以前は消費財の買い物が主な訪日目的のトップでしたが、近年ではモノからサービスの消費を目的に日本を訪れる中国人が増えています。

例えば日本庭園やお寺を回って茶道や書道、華道を体験するツアーや、高尾山など豊かな自然に囲まれた半日ハイキングツアーなど、日本ならでは体験ができるツアーが人気となっています。

中でも今大ブームなのが、日本の優れた医療を組み込んだツアーパッケージです。

具体的に何をするのかと言うと、ツアー参加者(50代~初老の方が中心)は日本の病院に行き、人間ドックの様な健康診断を受け、正しい食生活や健康管理に関するアドバイスを医師から受けたり、最先端の治療を受けたりします。

そこで終わりではなく、診察後にツアー参加者は全員で旅館に泊まるのが医療ツーリズムの通例です。

旅館では和室に泊まり、畳の個室で浴衣を着てヘルシーな日本料理に舌つづみを打ちます。

日本人なら堪えられない至福の時間は中国人にとってもまた幸せな体験です。

そして忘れてならないのが、旅館に付き物の温泉です。

中国にもサウナに入ったり、小さな浴槽に入ったりする施設はありますが、日本の様に大浴場で様々な効能がある温泉は稀です。

特に中国人にとって屋外で肌をさらす露天風呂は衝撃的です。

日本のおもてなし文化や、日本食、伝統の建築様式、和のサービスを堪能できる温泉旅館は訪日中国人からの口コミで忽ちに中国で知られるようになりました。

こうして訪日客から人気に火が付いた温泉は、近年中国でブームとなっています。

ブームの拠点の上海や北京では大江戸温泉の様な温泉を目玉にした宿泊施設も人気ですが、もっと気軽に入れるスーパー銭湯系の温泉が大人気になっています。

重慶の温泉文化

一方で日本から遠く離れた重慶では沿岸部の上海や北京ほど日本に旅行する人は少なく、日本式の温泉ブームはまだ到来していない様です。

しかし山間の重慶では古くから温泉の源泉が豊富で、こじんまりとした温泉がいくつもあります。

市の中心部から30分車を走らせれば南山など山の中腹に温泉が湧いており、湯治に訪れる重慶民も少なくありません。

前置きが長くなりましたが、今回紹介するのはそんな重慶に突如現れ話題となっている巨大温泉旅館の融汇温泉城(ロンフイ ウェンチュアンチョン)です。

融汇温泉城

重慶の沙坪坝区に位置する融汇温泉城は、196万平方メートルの建物の中に温泉やレストラン、ジム、スパ、ホテルなどが入っている複合施設です。

メインの温泉は地下1800メートルから汲み上げられている天然温泉で、源泉は54℃あります。

泉質は硫酸質で、効能としては代謝を改善し、肌や神経系、糖尿病等の疾患に良いとされています。

温泉は室内の大浴場の他、屋外に小さな温泉がいくつも設けられています。

小さな温泉はそれぞれコンセプトを持っていて、湯舟が樽型になっていたり、自然に囲まれていたり、はたまた緑茶が入っていたりと個性豊かです。

中でもこの融汇温泉诚を一躍有名にしたのが、重慶火鍋をテーマにした温泉です。

火鍋のように十字に分けられた円形の浴槽には鮮やかな赤色をしたお湯が沸き、沢山の唐辛子が浮いています。

見ているだけで肌がヒリヒリしそうですね。。。

しかしこれ実はお湯は入浴剤で着色され、唐辛子も偽物です

なので入ってみると全く刺激はありませんので安心して下さい。

利用客は水着を着用して入浴し、写真撮影が自由なので、火鍋の具材のおもちゃや巨大な箸をレンタルして、面白い写真を撮るのが人気です。

火鍋の本場重慶ならではの温泉ですね。

ちなみに本物の唐辛子が沢山入った樽に入って、入浴時間を競い合うコンテストが開催されたこともある重慶ですので、いつか本物の火鍋温泉が登場する日が来るかも知れませんね。

アクセス

重慶の沙坪坝区に位置する融汇温泉城には市の中心(解放碑)から車で約45分程です。

地下鉄を利用する場合は沙坪坝駅で下車します。

駅の最寄りのバス停から204番か228番か267番のバスに乗り、梨树湾駅で下車します。

バス停5つですので、駅からタクシーを使えば10分くらいで着くかと思います。

融汇温泉城は有名なのでタクシードライバーも知っているはずです。

観光情報

営業日:月~日(祝日含む)
営業時間:
月~木・日 ⇒ 午前10:00~00:00
金・土・祝日 ⇒ 終日営業(最終入場は午後11時)
料金:大人149元、子供80元
公式ウェブサイト:http://www.cnrhwq.com/

2024年12月3日ロンハン温泉城

Posted by Shiba Shiba