【丘の上のフランス教会】今日も名物警察犬が巡回中!重慶の栄枯衰退を知る

2024年12月3日山城巷

アクセス

山城巷は渝中区に位置し、地下鉄の”较场口”駅の5番出口から約徒歩8分です。

また”七星崗”駅からは歩いて約20分です。

最寄りのバス停の”中兴路”から徒歩3分で、多くのバス(301/ 302/ 306/ 308/ 313/ 315/ 321/ 322/ 346/ 351/ 361/ 429/ 440/ 810/ 898)が通っているためアクセスは良好です。

歴史

空襲で焼け落ちた仁爱堂

山城巷は小高い丘の上に家々が連なった集落群です。

歴史は遡ること1900年代初頭、中国西部地方の大都市であった重慶に、多くの西洋諸国の領事館が建てられるようになりました。

例えば重慶の中心部には今も西洋建築のイギリスの領事館が残ります。

山城巷にはフランスの領事館が建設され、数名のフランス人外交官やその家族が住み始めました。

また彼らによって山城巷の小さな丘の上にキリスト教会(仁爱堂)が建てられました。

フランス人や西洋の文化・教会は当時の重慶の人には目新しく、山城巷には連日多くの人々が訪れました。

教会の建つ丘の上からは長江が望め、散歩にはうってつけの地形から、山城巷は市民の憩いの場として発展を遂げていきました。

しかし1937年の第二次上海事変を皮切りに日中戦争が勃発し、1939年~1941年には重慶爆撃が行われました。

そして空襲によって、見晴らしのよい丘の上に建つ教会の屋根は焼け落ち、外壁も崩れ落ちてしまいました。

戦後は多くの西洋諸国が領事館を閉鎖し帰国しました。

山城巷のフランス領事館も閉館し、短い歴史の幕を閉じました。

現在

山城巷の路地

その後も山城巷での住民の生活は続き、切り立った崖には桟道が整備され市民のハイキングコースとしても今でも活気を保っています。

当時山城巷は天灯巷や天灯街と呼ばれていましたが、1972年に渝中区の管轄下に置かれるのを機に、山城巷と改名されました。

”山城”は山間に位置し起伏の激しい都市を表す言葉で、よく重慶の呼称に使われます。

丘の上に建ち長江を望む教会を中心とした山城巷は、歴史の変遷の中で諸外国の栄華、戦争、衰退を経験し、まさに重慶の縮図であるため山城巷の名前が付きました。

今日の山城巷は当時の面影を残しつつ観光地として再開発された姿で、元々住んでいた住人が中心となり飲食店やお土産屋さんをオープンしています。

規模は縮小しましたが移住エリアも残っています。

山城歩道の名物となっているのが警察犬の来福君の巡回です。

人懐っこい来福君はパトロール中でも通行人からおやつを貰い、頭をなでなでされて喜びます。

11時から14時ころに訪れ、もし運が良ければ厳戒警備中の来福君に会えるかも?

山城巷を一周見て回るのにはおよそ90分かかります。

朝食後の午前中の散歩に訪れるのがおすすめです。

軽食に担々麺を楽しむこともできます。

https://youtu.be/ZtTTNLvTj6I

基本情報

基本情報

営業日:月~日
営業時間:24時間
入場料:無料
観光時間目安:90分~120分

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Posted by Shiba Shiba